アトガキ


 アスクは狭いコックピットの中で、リーフと共に幸せな時間を過ごす。だが、彼にとっての不幸はまだまだ終りを告げる事はない――

 半壊したデナン・ゾンは、ドレル大隊直下の部隊が凱旋している時に、連邦軍のモビル・スーツに捕獲されてしまいます。そのまま月まで連行され、捕虜としてメディアに公開する手筈でした。
 が、そうはならなかった。理由は簡単、ベラ・ロナのバビロニア批判がコスモ・バビロニアを分裂させてしまったから。内部で争いを続けるクロスボーン・バンガードなんて、介入しても連邦軍には何の得もありません。だから、彼らは静観を決め込む事を決意します。
 ですが、それでアスクの罪が消える事はありません。あくまで非公開に行われたアスク・ハーリーの裁判での判決は、懲役十年。戦争加担者として死刑に処せられる筈の彼がこの程度の判決で済んだのは、未成年であると言う事と、最後の搭乗機がデナン・ゾンであったと言う事でしょう。ペルガ・ネロスに乗っていたら、敵のエースとしてA級戦犯です。死刑は確実でした。だから、幸運と言えば幸運だったのかもしれません。
 その後、アスクはきっちり十年間、服役します。模範的な囚人として、看守からも結構気に入られたとか言う噂さえ流れました。アスクが過酷な十年に耐える事が出来たのは、あの石を使ってリーフと電波で会話をする事が出来たからです。
 釈放の時、アスクはフロンティアWへのシャトルに乗り込みます。目的は勿論、リーフを迎えに行く為です。いつの間にやら二十八歳になっていたアスクですが、中身はあんまり変わってません。
 一方のリーフも、あんまり変わる事はないです。二十四歳となって少し大人びたのは良いんですが、相変わらず少女の面影を残すのは、彼女の性格がら、しょうがないのかもしれません。ですが、彼女は頑張りました。ケーキ屋を再開する為にパティシエの免許を取ったり、調理師の免許を取ったりで大忙しです。その背景には、クロスボーン・バンガードで稼いだアスクの戦果が関っているとかいないとか。今ではお店を持つ様にまでなっています。凄いですね。
 とにかく、彼女はアスクを迎える体制を整えていました。後は肝心の、恋焦がれる男性の登場だけです。
 一方のアスク少年は、フロンティア・サイドに向けて発射したシャトルの中で、悠然と外を見ます。窓の外は漆黒の宇宙。輝きを持ったそこに、今まで彼が関り、そして散っていった人々の意識を見るアスク。その先には何があるのか。
 実は、彼の視線の先には丁度木星がありました。トビアがキンケドゥと会ったその時、新しい戦いの火蓋が切られた事を知らず、アスクとリーフは幸せを築いていく事でしょう。それが、彼らに出来る最高の人生なのですから。



 低気圧と高気圧が交互に入れ替わる事によって、天候が著しい、そして急速な変化を遂げる今日この頃。皆様、気分はどうですか?
 皆様こんにちは。始めましての方も多くなってしまったのかもしれませんね。ランバ・ラル隊隊員です。
 今日、こうして皆様の前に姿を現わす事が出来たのは、我が心の親友、キンケドゥ・ナウの開くホームページ、「XM−X」に私が投稿していたガンダム小説、「宇宙の輝き」が、こうして無事に終了した事によって、後書きを書かせてもらっているからです。一年半もの長い執筆期間を経て、ようやくこれが書けました。いやー、疲れた。
 どうでしたでしょうか、私の青春をほったらかしてまで行った努力の結晶である、「宇宙の輝き」の出来は? 主人公のアスク・ハーリーが抱える、人としての精神的矛盾をどのようにして説明するのか、と言う事がこの作品でもっとも体力を浪費された事ですが、最終的にはエピローグで書いた様な結果に落ち着きました。
 でも、一番の難所は、思い付き設定が後々まで響いてしまった事でしょうか。例えば、リーフがくれた石なんかは、完全な思い付きです。あれが何なのか、と問われると、地球圏には存在しない筈の鉱物、としか言いようがありませんし、科学的な説明を求められると、完全な御手上げ状態になる訳です。でも、あれがあったから作品に味が出てきたと思うのは、私だけ?
 でもまぁ、あれの存在がどのようにして出てきたのかは、一応考えました。遥か何億年か前に月に衝突した隕石の中に少しだけ含まれた鉱物、と言う物です。それを、死亡したリーフの本当の両親が見付けた、なんて設定なんですね。
 設定と言えば、モビル・スーツの名前にも結構困りました。オリジナルで創った二機だけではなく、実はクロスボーンのモビル・スーツの種類が多い事に気付いたのは、つい最近。だから、名前すら登場してこない機体もいっぱいあります。すいません、はい。
 あと、ペルガ・ネロスなんていう名前は、私のアイディアです。唐突な思い付きです。神話とかオカルト関係とかそこらへんには一切出てこないので、注意して下さい。でも、ハーデースは立派な魔王ですよ。で、ハデスを考えたのは実は、私が悪魔に興味を持ち始めた頃です。きっと、それ以降だったらペルガもそう言う名前になってたのかもしれません。「バル・バトス」とか、「ベル・ゼブブ」とか。でも、バル・バトスはバーチャロンであるから、やっぱりベル・ゼブブかな。

 さて、ここまで、どうしようもない事ばかり書いてきましたが、ここいらで私に提案があります。小説も一段落した事だし、自意識過剰で妄想癖の在る私は、ここでキャラクターの人気投票なんぞをやらせて頂きたいと思ったのですが――なんだか、私の作品を見ている人が異様に少ないような気がするので(てか、むしろほとんど居ないのでは?)、ここで、このホームページに掲載されている全小説のオリジナル・キャラクターの人気投票をやってみたいなぁ、などと考えた訳です。何だか面白そうじゃありませんか?
 ルールは簡単、自分が好きなキャラクターに一票いれるだけ。そこらへんは、私とキンケドゥで話し合って、投票期間とか決めたいと思います。とりあえず、これは私の提案の状態なので、細かい事は言えないんですね。ただ、投票人数が余りにも少ないとあれなので、皆さんにもお手伝い頂きたいと思います。え、何をしろって? 勿論、御友人の方々にこのホームページを紹介してもらうんですよ。じゃないと、嫌に寂しい事になりかねません。と、言う事で、もしもやる事になったら、御協力お願いします。

 *

 それでは、そろそろネタ切れしましたので、この作品に関ってくれた方にお礼をしたいと思います。って、少ないじゃん!
 まずはキンケドゥ。ありがとう、君の御陰で無事に書き終わったよ! 君は良い奴だよなぁ。また語り合おうではないか。
 Kaiさん。全く面識無かったのに、貴方のお気遣い、感謝です。励ましてくれて、どうもありがとうございます。
 そして、これを見ているあなた方。後書きにまで目を通してくれる人が居るなんて、私は感動です。本当に、どうもありがとうございました。宇宙の輝きはこれで終了いたします。宜しければ、この作品の感想などを聞かせて下さい。ネットが出来ないのでキンケドゥ経由ですが、御返事はありがたく書かせて頂きたいと思います。
 同時に、私と同様にこのホームページにオリジナル小説を送っておられる方々。尊敬しております。これからも素晴らしい作品を書き続けて下さい。読者の皆様も、彼らに賞賛の言葉を掛けて下さい。私なんかよりも素晴らしい才能に溢れた方々、きっとよりナイスでソウルフルな作品を書き上げてくれる事でしょう。

 それでは、今日はこの辺で失礼いたします。また変なものを書く事があるかもしれませんが、その時は嫌がらずに見てあげて下さいね。いつかまた、再会を夢見て! ジーク・ジオン!

 二千四年四月 ランバ・ラル隊隊員
BACK     目次