第二話 「ルフェス・リグ」


〜MB−FR司令室〜
「何?アルネス達が敵の攻撃を受けているだと?」
そこに居たセイルが言う。
「えぇ、情報によれば見たことが無い部隊みたいなんですけど・・・。」
ランドが言う。
そこに居た薄青い髪をした男が椅子から立ち上がる。
「ランド。アルネスの部隊にメガドライブエンジンの使用許可を。確か、ロマードのアルネスは兄弟だったな。ロマード達に出迎えの準備を。」


「アルネス!MB−FRからエンジンの使用許可が下りたぞ!」
フェダールが使用している戦艦のドス。そのブリッジで嬉しそうに言う艦長、ズエン・フォンが出撃しようとしていたアルネスに通信をしていた。
ちなみに、フェダールが使用している戦艦はウノ・ドス・テレスの3タイプがあり、一番使われている戦艦がウノで、艦隊の指揮戦艦として役立つドス、そして未だ1隻しか開発されていないテレス。日本語に訳すとウノは1、ドスは2、テレスは3である。
「じゃあ、エンジンのENチャージまでの時間を稼ぐ。エクスセイバー!アルネス・カード出る!!」
赤い色をしたエクスセイバーのカスタム機が発進した、それに続くエクスセイバーが3機。
しかし、次の瞬間1機のエクスセイバーが敵機の攻撃を受け爆散した。
「なっ!?速いぞ!」
アルネスがライフルを撃つと残りの2機がライフルを連射する。
しかし、敵機は両肩にあるガトリング砲のような武器で2機を破壊していく。
「強すぎる!ガンダムタイプか!?」
呟くと同時に敵機がライフルを撃ってきた。
それを回避するアルネス。
「くっ!ならば、格闘に持ち込む!」
サーベルを抜き接近する。
「格闘は俺の十八番だ!」
叫び、サーベルを振りかざすアルネス。
しかし、相手もサーベルで受け止める。
辺りに火花が散らばると同時に、通信が入ってきた。艦長のズエンからだった。
「アルネス!エンジンのENチャージが終了した!」
「了解!帰艦する!」
帰艦しようと敵機から離れる。と見せかけてもう1度接近するアルネス。
「もらったぁー!」
サーベルを突き出す。相手も突き出してきた。
「・・・・くそっ!!」
相手のサーベルは自機の左腕を溶かし斬っていた。
一方、自分のサーベルは的を外している。
「馬鹿!アルネス、急げ!!」
ズエンの怒声が響くとアルネスは艦に着艦した。
敵機も、粒子の汚染を恐れてか、後退する。
「3・・・2・・・1・・・ワープ!」
オペレーターが叫ぶと、メガドライブエンジンが起動し、ワープら移る。
「2番艦のウノもワープ完了、3番艦は・・・・撃墜されました!」
「馬鹿な!!エンジンが起動しようとしていたのにか!?」
ズエンが立ち上がる。
その艦隊の一番最後に撤退するウノの一隻が爆破炎上したのだ。
しかし、ドスは既にワープに移ってしまい、何もする事が出来ないまま、ウノの爆破を見ているしかなかった。
そのころ、アルネスはコックピットから出て、MS格納庫を後にしていた。
「あの、パイロット。強すぎる。」

〜7時間後〜
「レーダーに反応!戦艦は二隻、ウノとドスです。」
オペレーターが言う。
「二隻?一隻は沈んだか・・・。」
薄青い髪をした男が驚くように呟いた。
「ロマード達に出迎えを。」
「了解!」

〜MB−FR内 MS格納庫〜
そこには帰還してきたウノとドスの姿があった。
「よ!調子はどうだい?」
MSのチェックをしていたアルネスに声をかけるロマード。2人は兄弟だ。
「兄さん!聞いたぞ、セイルさんに誤射したそうだな!」
「うっ!・・・・うるせぇ・・。」
「相変わらず、ドジだな。兄さんは。」
どうやら、ロマードは兄でアルネスは弟のようだ。
「アルネスー!!」
アルネスを呼ぶ声がしたので、アルネスは外を見る。
キャリーがある女性を連れて来た。
「あっ・・ジェニファー!」
身を乗り出し、コックピットから出るアルネス。
耳には、インターフォンマイクを付けている。オペレーターのようだ。
髪は長く金髪。お嬢様を思わせる外見だ。
「アルネス・・・良かった。無事で。」
今にも、ジェニファーは泣きそうである。
「心配しすぎだよ。ジェニファー。」
それを見ているロマードとキャリー、一瞬目が合うが恥ずか合って、目線を逸らす2人。
「さて!あんなのエクスセイバーのチェックしなきゃ。」
キャリーが歩き出した。
「おい・・!おれがやるよ!」
「いいわよ!あんたが居ると邪魔だから!」
「あんだと!?」
また2人の口論が始まった。
当分の間は、2人の口論が止むことはないだろう。


〜司令室〜
「では、月基地への攻撃作戦の内容は以上だ。」
薄青い髪をした男が言う。
「分かった。皆にも伝えておく。良いんだな?ルフェス?本当に月基地への攻撃をして良いんだな?」
作戦内容が書かれた書類を見ながら訊く。
「・・・・・あぁ。」
薄青い髪をした男の名はルフェス。フルネームはルフェス・リグだ。ルフェスは少し黙った後返事をした。
BACK     目次     NEXT