第五話 「STEALTH」 エボリューションがリアウィングを広げ、光の粒子がエボリューションを包みこむ。 「行くよ。」 ランドはスロットルを前に倒す。 エボリューションは高速で移動する。 前方からビームが迫ってきた。 ランドはこれを回避する。 「的確な射撃!?だけど、先を見れば回避はできる!」 ランドは敵機のMS、量産型と思われる機体の頭部を打ちぬいた。 セツルメント内での、MS爆破は大変危険だからだ。 尚、セツルメントに住んでいた一般市民はフェダールの指揮の元、別のセツルメントへ非難している。 その量産型のMSはパイロットが気絶したのか、下へと落ちていく。 「もう1機!」 ランドはもう1機の方にライフルを向ける。 「青い、ガンダム!ん?この感じは・・システム!?」 『うん。もしかしたら・・・あの機体のパイロット・・・。』「でも、まだあの人と分かったわけじゃない!もう少し様子を見よう。」 ランドはライフルを放つ。 相手はそれを回避し、反撃に出てくる。 相手からの発砲を高速で回避し、相手が翻弄されている間、敵機の背後に回りこみ、ライフルを放った。 相手もそれに気づいてビームシールドで防ぐが、放ったライフルの1発が敵機の左脚を破壊させた。 尚もエボリューションは移動する。 『ランド、やっぱり、あの機体のパイロット・・・』 「あぁ、彼は・・・、」 ランドが呟いたその瞬間、エボリューションにビームが迫っていた。 ランドはビームシールドを展開させ、回避に移る。 相手はその隙を見て、友軍機の捜索の為に下へと降下していった。 『ランド、基地に向かった、もう1機が合流したみたいだ。・・・あの機体、ステルスが搭載されている。』 「ステルスだって!?」 その敵機がライフルを撃ってきた。 ランドはそれを回避する。 「くっ!ステルス対ステルス・・・か!あれも、ガンダム!」 ランドは呟き、相手に迫る。 ランドは相手を翻弄させるつもりで動いてみたが、相手はピッタリと追いついてくる。 気づくと、敵機はエボリューションの目の前に来ていた。 相手は大型のビームサーベルのようなものを振りかざしてきた。 ランドもとっさにビームサーベルを抜き、相手のサーベルにぶつける。 『ランド、ビームランチャーをスタンバイさせる。』 「わかった!」 エボリューションは後退し、バックパックに付いているツインビームランチャーを構え、連射し相手の右脚を破壊させることに成功する。 相手は反撃と言わんばかりに、両肩のビーム砲を撃ってきた。 ランドは回避し、サーベルで相手の機体の頭部を破壊した。 「そろそろ、頃合かな?ズエン艦長!」 ランドは回線をドスに繋いだ。 「どうした?ランド!」 ズエンはすぐ応答した。 「そろそろ撤退しましょう。こっちの方は大体、片付きましたから。」 「分かった。こっちは、エンジンのENチャージを開始する。」 「じゃあ、帰艦します。」 ランドは撤退した。 『ランド。あの機体のパイロット・・・』 「ん?あぁ、青い色をしたガンダムのパイロット・・彼は」 『違うよ。黒い方のパイロット、何だか苦しそうだった。』 「システム・・・」 そんな会話をしているといつの間にか、ドスに着艦していた。 その後、ランド達は月基地に向かってメガドライブエンジンを使い発進した。 その同時間、フェダールの艦隊は月基地を取り囲み、戦闘を開始しようとしていた。 |
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