第三話 「歴史の真実を知るもの」 「やべぇー・・・地上に出ちまった・・・!!」 MSの出現に、マックス達は気ずいた。当然、シグマの部隊もだ。 「・・・あれじゃ・・・ないの・・・取りに・・・くぞ!!」 Rガンダムと言うこのMS。どうやら、廃墟工場に放置されていたため、雑音が多いが、敵の通信を強制的に聞ける装置があるらしい。古いため、セイルには、どこにあるのか見つけることはできなかったが、スピーカーのようなものを発見した。 そんなことを考えている間に、敵MSが接近してきた。確保するため、武器を持っていなかった。どうやら、敵はセイルが乗っていることに気づいてなかったのだ。 「武器はないのかよ!?このMSは!?」 ピピピピ・・・・ピピッ!! ウインドウに武器の説明が表示された。 「頭部バルカン・・・・R・キャノン・・・!!」 セイルは腰部にある、ビームキャノン砲を使うことにした。 「おい!!動いてるぞ!!あのMS!!」 今度は、セイルにハッキリと相手の会話内容が聞こえる。それほど敵も近づいてきているのである。敵はビームサーベルを取り出した。 セイルは攻撃が避けられない事を察知し、キャノンの発射ボタンを押すが、発射されない。どうやら、接続機が微妙に故障していた。セイルは何回も押すが、発射されない。 「まて!!総帥は無傷で手に入れろ!!って言ったはずだろ!!中に人が乗ってても、後で射殺すればいい!!」 今度はもう1人の声が入ってくる。 敵はサーベルを収納し、手を出してきた。 「捕まるかぁーーー!!」 ズバァァァ!! キャノンは発射された。そしてビームに巻き込まれ、ヴィルーグは爆破してしまった。その後、押した回数のビームが発射された。どうやら、ボタンからの反応が遅く、今になって発射されたらしい。その衝撃でRガンダムは転倒。近くにいた、もう1人もビームに巻き込まれて大破してしまう。 モロキ達が駆けつけてきた。 「なんだ?あのMSは!?通信で・・・。」 セイルは通信が来たことに気づき、回線を開いた。 「セ・・・セイル!!なんで・・・お前・・・!!」 その後、セイルは無事、帰艦。Rガンダムも回収された・・・。 〜ブリフィングルーム〜 セイルは1人、ブリフィングルームに居た。 「・・・・・・」 プシュュュ!! 「少尉。結果が出たんで、来てください。」 「・・・わかった。」 彼は、アレン・ターシ二等准尉。若くして天才と呼ばれる、メカニックマンだ。セイルは、整備の人たちにRの調査を頼んでいたのだ。 〜MSデッキ〜 「来たか・・・セイル。」 「おっちゃん・・・。どう?」 「これ!!チーフと呼ばんか!!」 彼は、ブレイジング隊の整備チーフ、シルニー・アトン一等准尉。年齢は65歳と、老父だが、知識が人一倍なので、ブレイジング隊に配属されたのだ。 「このMSは随分と古い・・・。それしか・・・分からん!!」 何故か、発言が重い。それは、セイルにも分かった。だが、そのことについては聞かなかった。 (おっちゃんは・・・なんか知ってるのか・・・?このMSのこと・・・) 「艦長を呼んできてくれないか?・・・セイル・・・。」 「親父を!?わ、分かったよ・・・。」 〜ブリッジ〜 「親父ぃぃ。おっちゃんがMSデッキに来てくれって、言ってたよ。」 「セ・・・セイル・・・!!分かった・・・。」 顔の涙を拭きながら、グローバーは出て行ってしまった。 「?何、泣いてんだ・・・?親父・・・。」 「あれでも、少尉のラ・ムジィックのコックピットを貫かれてるって、マックス少佐から通信が来たときは、艦長、かなり泣いてたんですよ。」 「ロム・・・。」 セイルは涙を浮かべながら、デッキを後にした・・・。 ビー!!ビー!!ビー!! 「乗組員へ、シグマの部隊が接近中!!パイロットは・・・」 ロムの声が艦内に響いてる中、セイルはパイロットスーツに着替え、MSデッキに向かっていた。 「!!セイル・・・!!」 「親父・・・!!」 「お前・・・!!まさか、こいつ(Rガンダム)で出る気か!!」 「こいつを動かしたのは俺だぜ!?たしかに・・・まだ正式に決まってないけど・・・頼む!!」 グローバーの手は震えていた。 「こいつは、出さん・・・!!アレン、シルニー。こいつを解体しろ・・・!!」 「!!ちょっと待てよ・・・!!なんで解体なんかすんだよ!!こいつはガンダムだ!!戦力アップだって・・・」 「今日は・・・出撃禁止だ!!いいな・・・これは艦長命令だ!!」 グローバーは走って、ブリッジへと向かってしまった。セイルは黙り込んだまま、立っていた。シルニーとアレンが、Rに手をつけようとした・・・その時だ!! 「ちょっと待て!!!!」 セイルの声が、デッキ内に響いた。そう言って、セイルはブリッジに向かって走っていった・・・。 「チーフ・・・どうしますか・・・?」 「・・・少し・・・待とうじゃないか・・・・アレン・・・。」 (親父は何かを知ってる・・・断言は出来ないけど・・・Rガンダムについて・・・何かを知ってる・・・!!) セイルはブリッジの前まで着いた・・・。 |
|
BACK 目次 NEXT |